
「クライアントと契約時に決めておくべき条件は?」
フリーランスの仕事形式は契約にもよりますが、多くの場合、時間や作業場所など会社の規則に縛られる必要はありません。しかし、納品物に対しては一定の条件を満たし、クライアントと事前に取り決めた内容で動く必要があります。
そのため、納期や修正回数など、クライアントと事前に取り決めておかないと認識違いが起こり、トラブルに繋がる恐れがあります。
「これってどうするんだっけ?」と作業途中で迷ったり、やり取りが煩雑になったりしないためにも、契約時にしっかり条件を取り決めておくことが大切です。
そこで、今回は筆者の経験をもとにクライアントと決めておきたい契約条件と注意点を紹介します。
※なお、この記事で紹介する内容はあくまで筆者の経験になります。職種によっても大きく契約条件が変わることがありますので、不安な場合は専門家に相談することをおすすめします。この記事によって発生した不利益・トラブルに関して、当ブログは一切の責任を負いかねます。
これだけは決めておきたい契約条件9選!
早速、契約時に「最低でもこれだけは取り決めた方が良い!」という条件と注意点を紹介します。
ちなみにこれらは最低条件で、職種などによって必須の条件もありますので、基本的な条件ポイントとして参考にしてみてください。
- 納期
- 修正回数
- 納品物の細かな内容
- 納期遅延に関する内容
- 著作権などの権利の所在
- 支払いスケジュール
- 秘密保持契約(NDA)の有無
- 契約解除に関する条件
- 裁判所の場所
納期
納期は契約のなかでも、最も重要なポイントです。
いつまでに成果物を納品するか明確にすることで、スケジュール管理がしやすくなります。また、「いつまでに納品できるか」は、クライアントとの信頼関係を築くうえで重要なポイントにも。必ず具体的な日付を記載しましょう。
例:〇年〇月〇日23:59までに納品
具体的な日付だけでなく、時刻も指定するとトラブルを防ぎやすくなります。
さらに、納期がタイトな場合やスケジュールに変更が出そうな場合は、早めに相談することも重要です。
特にクライアントの都合で納期が延びる場合などイレギュラーなことが発生した際の条件についても決めておくと良いでしょう。
修正回数
特に修正に関するトラブルは散見されます。
フリーランスが修正回数を守らないのは論外ですが、クライアントがコロコロと要求を変えたり、一から作り直しを要求したりするケースもあります。こうしたトラブルを防ぐために、以下を取り決めておきましょう。
- 無償修正回数(例:最大3回まで)
- 修正対応の期限(例:納品後1週間以内)
- 大幅な仕様変更が発生した場合の追加料金
これらを明文化することで、お互いに安心してやり取りができます。
また、もしどちらかに認識違いや非がある場合には事前に取り決めた条件のなかで調整することができるので、トラブルも最小限になります。
納品物の細かな内容
明確な基準があることで、「これが欲しかったのに」という行き違いを防ぐことができます。そのため、成果物がどのようなものであるべきか、具体的に取り決めておく必要があります。
- サイズ(A4、解像度、ファイル形式など)
- ファイル形式(PDF、JPEG、Wordファイルなど)
- 使用するツール(Illustrator、Canvaなど)
- 作成範囲(TOPページのみ)
曖昧な指示のまま進めると、手戻りや不満の原因になります。特にクリエイティブ業務の場合は、具体的な仕様を細かく記載しておきましょう。
納期遅延に関する内容
上でも触れましたが、万が一、納期に間に合わない場合の対応についても取り決めておくと安心です。
「納期遅延が発生した場合、事前にクライアントへ連絡し、双方合意の上で新しい納期を設定する」
「遅延が発生する場合は事前に相談する」
また、遅延がフリーランス側の理由で発生した場合のペナルティについても明記しておくと、トラブルを未然に防ぐことができます。
著作権などの権利の所在
納品物の権利についても明確にしておきましょう。
例としては以下の通りです。
- 完全譲渡(納品後、全ての著作権はクライアントに移行する)
- 使用権のみ(著作権はフリーランス側に残るが、クライアントは使用可能)
また、ポートフォリオに掲載できるかどうかの確認も忘れずに。
勝手に実績として納品物を公開したりすると、後々トラブルになるケースが多いため、どの範囲まで利用を許可してもらえるのかクライアントに聞いて、明確にしておきましょう。
支払いスケジュール
報酬の支払い時期についても必ず取り決めておきましょう。これを定めておくと支払いをいつまでも待つことなく、一定の期間が過ぎても未払いだった場合に催促できます。
例:納品後30日以内に銀行振込で支払い
支払い遅延が発生した場合の対応も記載しておくと安心です。
秘密保持契約(NDA)の有無
業務の性質上、世間に出る前の情報などクライアントから機密情報を共有されることがあります。この場合、秘密保持契約(NDA)を締結することが推奨されます。
例:契約期間中および契約終了後も、クライアントの機密情報を第三者に漏洩しない。
契約解除に関する条件
契約を途中で解除する場合の条件も明記しておくと安心です。
例としては以下の通りです。
- クライアント側の都合で解除する場合は、進行状況に応じた報酬を支払う。
- フリーランス側の都合で解除する場合は、進行状況をクライアントに報告し、合意のもと解除する。
裁判所の場所
万が一トラブルが裁判に発展した場合、どの裁判所を管轄とするかを明記します。
特に遠方のクライアントとの契約では、この条件が後々大きな負担になる場合もあるため注意が必要です。
例:東京都内の裁判所を専属的合意管轄裁判所とする。
職種によっては、以下の条件も検討すると良いでしょう:
- 提案段階での費用(無料/有料)
- 作業中の進捗報告頻度
- クライアントのフィードバック提出期限
契約は必ず書面で!契約書を交わすことのメリットとは?
筆者は基本的に契約時には口約束ではなく、書面でクライアントとやり取りをしています。契約書はもちろんですが、後々のトラブルで「言った」「言わない」にならないように、そこに至るまでのすり合わせなども書面で交わしておくことをおすすめします。
例えば、メールやチャットツールでのやり取りも記録として保存し、「〇月〇日にこの内容を確認済みです」といった形で履歴を残すよう心がけています。口頭での話し合いの場合は、後日改めてそこで交わした内容を書面にしてクライアントに確認を取っています。
また、あいまいな条件で契約書を交わさずに契約してしまうと、報酬未払いや無茶苦茶な修正要求などによるトラブルが起こる確率が高くなります。
クライアントにとっても、フリーランスからの情報漏洩や未納品によるトラブルのリスクが高まり、解決が難しくなるでしょう。
基本的にはクライアントから契約書の話がありますが、もし、ない場合にはフリーランス側から、契約書についての話を一度クライアントへ投げてみてください。
クラウドソーシングの場合は、契約書を省略する取引も少なくありませんが、その場合はメッセージにしっかり契約内容を記載するようにしましょう。
契約を可視化する契約書は、フリーランスにとってもクライアントにとっても、身を守る重要な存在です。
本日の結論(まとめ)
「無理な契約はぜず、じっくりクライアントと話し合おう!」
フリーランス初心者にとって、最初は契約のやり取りが難しく感じるかもしれません。しかし、契約内容をしっかりと詰めておくことは、フリーランスとして活動していくうえでの基本です。しっかり条件を取り決めておけば、後のトラブルを防ぐことができます。
契約書は信頼関係を築く第一歩。
ぜひこの記事を参考にして、安心して仕事に集中できる環境を整えてみてください。
↓信頼できるクライアントを見極める方法も公開しています。